【スタジオジブリ】天空の城ラピュタ-ウェールズ地方・カーナーヴォン城(イギリス)

【スタジオジブリ】天空の城ラピュタ-ウェールズ地方・カーナーヴォン城(イギリス)
住所 Castle Ditch, Caernarfon LL55 2AY イギリス
公式 URL https://cadw.gov.wales/visit/places-to-visit/caernarfon-castle/

【スタジオジブリ】天空の城ラピュタのモデル|ウェールズ地方・カーナーヴォン城(イギリス)完全ガイド

宮崎駿監督の不朽の名作『天空の城ラピュタ』。空に浮かぶ幻想的な古城ラピュタのモデルとされる場所の一つが、イギリス・ウェールズ地方にあるカーナーヴォン城(Caernarfon Castle)です。本記事では、ジブリファンなら一度は訪れたい聖地巡礼スポットとして、カーナーヴォン城の魅力を徹底的に解説します。

カーナーヴォン城とは?天空の城ラピュタとの関係

カーナーヴォン城は、イギリス・ウェールズ北西部のグウィネズ州に位置する中世の城塞です。1283年にイングランド王エドワード1世によって建設が開始され、ウェールズ征服の象徴として築かれました。

ラピュタのモデルとされる理由

『天空の城ラピュタ』の制作にあたり、宮崎駿監督はヨーロッパ各地の古城を参考にしたとされています。カーナーヴォン城がモデルの一つとされる理由は以下の通りです:

  • 独特な多角形の塔:カーナーヴォン城の特徴的な多角形タワーは、ラピュタの城の建築様式と共通点があります
  • 海と山に囲まれた立地:メナイ海峡に面し、スノードニア山地を背景にした幻想的な景観
  • 石造りの重厚な城壁:映画に登場する古代文明の遺跡を彷彿とさせる風格
  • 歴史的な威厳:世界遺産に登録された壮大なスケール感

ただし、スタジオジブリ公式が明言しているわけではなく、複数の城や遺跡が複合的にインスピレーション源となっている可能性が高いことを理解しておく必要があります。

カーナーヴォン城の歴史と世界遺産としての価値

建設の背景と目的

1282年、イングランド王エドワード1世はウェールズの独立勢力を制圧し、その支配を確固たるものにするため、ウェールズ各地に「鉄の環」と呼ばれる城塞群を建設しました。カーナーヴォン城はその中核をなす要塞として、1283年から約47年の歳月をかけて建設されました。

建築家ジェームズ・オブ・セント・ジョージの設計により、コンスタンティノープル(現イスタンブール)の城壁をモデルにした独特の多角形タワーと色彩豊かな石材が使用されました。これは単なる軍事施設ではなく、イングランド王権の威信を示す象徴的建造物でもあったのです。

プリンス・オブ・ウェールズとの関係

1301年、エドワード1世は息子エドワード(後のエドワード2世)を初代「プリンス・オブ・ウェールズ」に叙任しました。この称号は以降、イングランド(後のイギリス)王位継承者に与えられる伝統となり、現在のウィリアム王子もこの称号を持っています。

1969年には、エリザベス2世の長男チャールズ(現国王チャールズ3世)のプリンス・オブ・ウェールズ叙任式がカーナーヴォン城で執り行われ、世界中に中継されました。

ユネスコ世界遺産登録

1986年、カーナーヴォン城は「グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁」の一部として、ユネスコ世界遺産に登録されました。同時に登録されたのは:

  • カーナーヴォン城
  • コンウィ城
  • ボーマリス城
  • ハーレック城

これらは中世ヨーロッパの軍事建築の最高傑作として評価されています。

カーナーヴォン城の建築的特徴

独特な多角形タワー

一般的な中世の城が円形タワーを採用するのに対し、カーナーヴォン城は多角形(主に八角形や十角形)のタワーを特徴としています。これはビザンツ帝国の建築様式を意識したもので、エドワード1世の国際的な視野と野心を反映しています。

主要なタワーには以下があります:

  • イーグル・タワー(Eagle Tower):城内で最も高く壮大な塔で、かつてはイーグルの彫刻が頂上を飾っていました
  • クイーンズ・タワー(Queen’s Tower):エドワード1世の王妃エレノアにちなんで名付けられました
  • ブラック・タワー(Black Tower):暗い石材で建てられた印象的な塔

色彩豊かな石材

カーナーヴォン城の城壁は、淡い色の石灰岩と暗い色の砂岩を交互に積み上げた独特の縞模様が特徴です。これはコンスタンティノープルのテオドシウスの城壁を模したもので、当時としては極めて先進的なデザインでした。

二重城壁システム

城は内壁と外壁の二重構造になっており、高度な防御システムを備えています。城壁の厚さは最大で5メートルに達し、複数の門と跳ね橋によって守られていました。

天空の城ラピュタファンが注目すべき見どころ

城壁ウォーク

カーナーヴォン城を訪れたら、必ず城壁の上を歩いてみましょう。全長約730メートルの城壁からは、メナイ海峡、スノードニア山地、カーナーヴォンの町並みが一望できます。

特に夕暮れ時には、オレンジ色に染まる空と古城のシルエットが、まさに『天空の城ラピュタ』のワンシーンのような幻想的な景色を作り出します。風が強い日には、パズーとシータが空を飛んでいるような感覚を味わえるかもしれません。

イーグル・タワーからの眺望

城内で最も高いイーグル・タワーに登ると、360度のパノラマビューが楽しめます。晴れた日には、アングルシー島やスノードン山(ウェールズ最高峰)まで見渡すことができます。

タワー内部には、中世の生活を再現した展示や、プリンス・オブ・ウェールズの歴史に関する展示があり、城の歴史的背景を深く理解できます。

キングス・ゲート(王の門)

メインエントランスであるキングス・ゲートは、5つの扉と6つの落とし格子を備えた複雑な防御構造を持っています。この門を通過する際、中世の兵士たちがどのように城を守っていたかを実感できます。

チェンバレンズ・タワー内の展示

チェンバレンズ・タワー内には、ロイヤル・ウェルシュ・フュージリアーズ博物館があり、ウェールズの軍事史に関する貴重な展示が見られます。中世の武器や鎧、軍服などが展示されており、ラピュタの世界観とリンクする部分も多くあります。

カーナーヴォン城へのアクセス方法

ロンドンからのアクセス

鉄道利用の場合:

  1. ロンドン・ユーストン駅からバンガー(Bangor)駅まで直通列車で約3時間30分
  2. バンガー駅からカーナーヴォン駅までローカル線で約15分
  3. カーナーヴォン駅から城まで徒歩約10分

所要時間:約4時間
料金:往復で£100-150程度(事前予約で割引あり)

レンタカー利用の場合:
ロンドンからA5号線を北上し、約400km、5-6時間のドライブです。途中、コッツウォルズ地方などの観光地に寄ることも可能です。

マンチェスターからのアクセス

マンチェスターからは車で約2時間、鉄道でバンガー経由で約2時間30分とアクセスしやすく、北イングランド観光と組み合わせるのに最適です。

リバプールからのアクセス

リバプールからは車で約1時間30分、鉄道で約2時間です。ビートルズの聖地巡礼とウェールズ観光を組み合わせたプランも人気があります。

現地での移動

カーナーヴォンは小さな町なので、駅から城まで徒歩で十分移動可能です。町には駐車場もあるため、レンタカーでの訪問も便利です。

訪問時の実用情報

開館時間と入場料

開館時間:

  • 3月-6月、9月-10月:9:30-17:00
  • 7月-8月:9:30-18:00
  • 11月-2月:10:00-16:00
  • 12月24-26日、1月1日:休館

入場料(2024年現在):

  • 大人:£11.00
  • 子供(5-17歳):£6.60
  • 家族チケット(大人2人+子供3人まで):£31.90
  • 60歳以上・学生:£9.90

※料金は変更される可能性があるため、公式サイトで最新情報を確認してください。

所要時間

城内をじっくり見学するには2-3時間を見込むとよいでしょう。城壁ウォークを含め、写真撮影をしながらゆっくり回るなら3-4時間あると理想的です。

ベストシーズン

ウェールズは雨が多い地域ですが、訪問のベストシーズンは5月-9月です。この時期は日照時間が長く、天気も比較的安定しています。特に6月-8月は夜9時頃まで明るいため、長時間の観光が可能です。

冬季(11月-2月)は開館時間が短く、天候も不安定ですが、観光客が少なく、雪景色の城を見られる可能性もあります。

服装と持ち物

  • 防水ジャケット:ウェールズは天候が変わりやすいため必須
  • 歩きやすい靴:城壁や塔の階段を登るため、スニーカーやトレッキングシューズが推奨
  • 帽子・日焼け止め:夏季は日差しが強いことがあります
  • カメラ:絶景スポットが多数あるため、充電済みのカメラやスマートフォンを
  • 双眼鏡:遠景を楽しむために持参すると便利

カーナーヴォン周辺の観光スポット

スノードニア国立公園

カーナーヴォン城から車で30分ほどの距離にあるスノードニア国立公園は、ウェールズ最高峰スノードン山(標高1,085m)を中心とした壮大な自然公園です。『天空の城ラピュタ』の自然豊かな風景を彷彿とさせる景観が広がっています。

スノードン登山鉄道を利用すれば、登山経験がなくても山頂まで行くことができ、晴れた日には絶景が楽しめます。

コンウィ城

同じくエドワード1世によって建設され、世界遺産に登録されているコンウィ城は、カーナーヴォン城から車で約30分の距離にあります。保存状態が良く、8つの巨大な円塔が特徴的な城です。

ポートメイリオン

イタリア風の建築が特徴的なユニークな村ポートメイリオンは、カーナーヴォンから車で約40分です。カラフルな建物と庭園が美しく、まるで地中海にいるような雰囲気を味わえます。

アングルシー島

メナイ海峡を渡った先にあるアングルシー島は、美しいビーチと自然が魅力の島です。ウィリアム王子とキャサリン妃が新婚時代を過ごした場所としても知られています。

ジブリファンのための聖地巡礼プラン

1日モデルコース

午前:

  • 9:30 カーナーヴォン城開館と同時に入場
  • 10:00-12:00 城内見学、城壁ウォーク、タワー登頂
  • 12:00-13:00 城周辺のカフェでランチ

午後:

  • 13:30-15:00 カーナーヴォンの町散策、ショッピング
  • 15:30-17:00 スノードニア国立公園へ移動、自然散策
  • 17:30 夕日を見ながらカーナーヴォン城を外から撮影

2-3日プラン

1日目:

  • カーナーヴォン城見学
  • カーナーヴォン泊

2日目:

  • スノードニア国立公園でハイキング
  • コンウィ城見学
  • コンウィまたはバンガー泊

3日目:

  • ポートメイリオン訪問
  • アングルシー島観光

カーナーヴォンでの宿泊とグルメ

おすすめホテル

The Celtic Royal Hotel:
城の目の前に位置する歴史的なホテル。窓から城が見える部屋もあり、ジブリファンに最適です。

Caernarfon Youth Hostel:
予算を抑えたい方におすすめのユースホステル。清潔で設備も整っています。

Plas Dinas Country House:
郊外の静かなカントリーハウスホテル。優雅な滞在が楽しめます。

ウェールズ料理

カーナーヴォン訪問時には、ぜひウェールズ料理を味わってください:

  • ウェルシュ・レアビット(Welsh Rarebit):チーズをトーストに乗せた伝統料理
  • コーウル(Cawl):ウェールズ風シチュー
  • ラヴァーブレッド(Laverbread):海藻を使った伝統的な朝食
  • ウェルシュ・ケーキ(Welsh Cakes):グリドルで焼いた甘いケーキ

撮影のコツとベストスポット

定番アングル

  1. メナイ海峡側から:海を前景に城を撮影すると、水面に映る城の姿が美しい
  2. キャッスル・スクエアから:町の広場から見上げる城壁は迫力満点
  3. 城壁の上から:スノードニア山地を背景にした風景写真
  4. イーグル・タワーからの俯瞰:町全体を見下ろすパノラマ

時間帯別の魅力

  • 早朝(7:00-9:00):朝霧に包まれた幻想的な城
  • 正午(12:00-14:00):青空と石造りのコントラストが美しい
  • 夕暮れ(18:00-20:00、夏季):オレンジ色の空とシルエットが絶景
  • 夜間:ライトアップされた城(特別イベント時)

撮影機材

  • 広角レンズ:城全体を収めるために14-24mm程度が理想的
  • 望遠レンズ:タワーのディテールを撮影するために70-200mm程度
  • 三脚:夕暮れや夜間撮影に必要
  • NDフィルター:日中の長時間露光で水面を滑らかに表現

ラピュタのモデルとされる他の場所

『天空の城ラピュタ』のインスピレーション源は一つではなく、世界各地の遺跡や城が影響を与えたとされています。カーナーヴォン城以外に挙げられる場所:

ベンメリア遺跡(カンボジア)

アンコール遺跡群の一つで、密林に飲み込まれた神秘的な寺院。ラピュタの廃墟感と自然との融合を最も体現している場所として有名です。

チビタ・ディ・バニョレージョ(イタリア)

「天空の城」と呼ばれる丘の上の小さな町。孤立した立地と古い石造りの建物が、ラピュタの雰囲気を醸し出しています。

ペルー・マチュピチュ

雲の上に浮かぶインカ帝国の遺跡。高度な文明と自然の調和という点で、ラピュタの世界観と共通しています。

竹田城跡(日本)

兵庫県朝来市にある山城で、雲海に浮かぶ姿から「日本のマチュピチュ」とも呼ばれます。国内でラピュタ気分を味わえるスポットとして人気です。

カーナーヴォン城の歴史的エピソード

エドワード2世の誕生

1284年4月25日、カーナーヴォン城でエドワード1世の息子(後のエドワード2世)が誕生しました。伝説によれば、エドワード1世はウェールズ人に「ウェールズ生まれで英語を話さない王子」を与えると約束し、生まれたばかりの赤ん坊を提示したとされています。これが「プリンス・オブ・ウェールズ」の称号の起源となりました。

ウェールズ独立運動の象徴

カーナーヴォン城はイングランドによる支配の象徴であると同時に、ウェールズのアイデンティティの象徴でもあります。15世紀初頭のオウァイン・グリンドゥール率いるウェールズ独立運動では、城の攻略が試みられました(成功しませんでしたが)。

現代でも、ウェールズ語の復興運動や文化的アイデンティティの中心として、この城は重要な役割を果たしています。

第二次世界大戦中の役割

第二次世界大戦中、カーナーヴォン城は防空壕として使用され、貴重な美術品や文書の保管場所となりました。幸いにも城自体は戦災を免れ、戦後は観光地として整備されました。

ウェールズ文化とカーナーヴォン

ウェールズ語

カーナーヴォンはウェールズ語話者が多い地域で、町の標識や案内板は英語とウェールズ語の両方で表記されています。ウェールズ語での城の名前は「Castell Caernarfon」です。

地元の人々と交流する際、簡単なウェールズ語のフレーズを覚えておくと喜ばれます:

  • こんにちは:Shwmae(シュマイ)
  • ありがとう:Diolch(ディオルフ)
  • さようなら:Hwyl(フイル)

年間イベント

カーナーヴォン城では年間を通じて様々なイベントが開催されます:

  • 中世フェスティバル(夏季):騎士の戦闘再現、中世の市場、音楽演奏など
  • プリンス・オブ・ウェールズ・デー:王位継承者に関連した特別展示
  • クリスマス・マーケット(12月):城内でのクリスマス市場

訪問前に公式サイトでイベント情報を確認すると、より充実した体験ができます。

旅行者の声:実際に訪れた人の感想

多くのジブリファンがカーナーヴォン城を訪れ、その感動を共有しています:

「城壁の上を歩いていると、本当にパズーとシータになった気分。風が強くて、今にも空を飛べそうでした」(30代女性、日本)

「ラピュタのモデルと聞いて訪れましたが、歴史的な深みにも感動しました。ただのアニメの聖地以上の価値がある場所です」(40代男性、日本)

「夕暮れ時の城は本当に美しい。オレンジ色の空に浮かぶシルエットは、まさに天空の城でした」(20代女性、イギリス)

まとめ:ジブリファン必訪の聖地

カーナーヴォン城は、『天空の城ラピュタ』のモデルとされる場所の一つとして、ジブリファンなら一度は訪れたい聖地です。しかし、その魅力はアニメとの関連性だけにとどまりません。

700年以上の歴史を持つ世界遺産として、中世ヨーロッパの建築技術の粋を集めた壮大な城塞であり、ウェールズの文化とアイデンティティの象徴でもあります。メナイ海峡とスノードニア山地に囲まれた美しい自然環境の中で、歴史とファンタジーが交差する特別な体験ができるでしょう。

ロンドンから日帰りも可能ですが、できれば1-2泊してウェールズの自然と文化をゆっくり楽しむことをおすすめします。スノードニア国立公園でのハイキング、コンウィ城などの他の世界遺産、そしてウェールズ料理の堪能など、カーナーヴォン周辺には魅力的な観光資源が豊富にあります。

次のイギリス旅行では、ロンドンやエディンバラだけでなく、ぜひウェールズのカーナーヴォン城まで足を延ばしてみてください。『天空の城ラピュタ』の世界観を実際に体感できる、忘れられない旅になることでしょう。

城壁の上から広がるパノラマを眺めながら、「バルス!」と叫びたくなる衝動に駆られるかもしれません。ただし、実際に叫ぶと周囲の観光客に驚かれるので、心の中で唱えることをおすすめします。

地図

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